macOS · 基本設定の手順
Clash Macの設定方法
サブスクリプションの追加から接続確認まで、初回設定を4ステップで進めます。クライアントと有効なサブスクリプションが用意できていれば、基本操作は約10分が目安です。ダウンロードやシステム許可にかかる時間は環境によって異なります。
開始前の準備:クライアントと設定の入手元を確認
まずAppleメニューから「このMacについて」を開きます。「チップ」にApple製チップの名称が表示されるMacではAppleシリコン用を、「プロセッサ」にIntelと表示されるMacではIntel用のインストーラーを選びます。クライアントが対応するmacOSのバージョンも確認してください。未インストールの場合はMac用インストーラー一覧からクライアントを選びます。ディスクイメージを開いたら、画面の案内に従ってアプリを「アプリケーション」フォルダへドラッグし、ディスクイメージを取り出してから「アプリケーション」より起動してください。ダウンロードフォルダやディスクイメージから常時起動するのは避けましょう。
初回起動時に、macOSからアプリの入手元について確認を求められる場合があります。信頼でき、想定したアプリであることを確認してから続行してください。起動がブロックされた場合は、「システム設定 → プライバシーとセキュリティ」で理由を確認します。この手順を進めるためにシステム全体のセキュリティを無効にしたり、マルウェアの警告を無視したりしないでください。通知の許可を求められた場合は、必要に応じて選択できます。ブラウザーでプロキシを使うために通知の許可は必要ありません。
このガイドでは、有効なClashまたはmihomo対応サブスクリプションURL、あるいは用意済みのローカルYAML設定があることを前提とします。クライアントをインストールしても、プロキシサーバー、アカウント、サブスクリプションは取得できません。サブスクリプションには通常、サーバー情報やアクセス認証情報が含まれます。アカウント情報と同様に管理し、公開スクリーンショットやチャット、オンライン変換サービスに載せないでください。準備ができたら、まず設定を追加します。設定の問題とシステム通信の問題が混在しないよう、この段階ではシステムプロキシとTUNを有効にしないでください。
1. サブスクリプションを追加して設定を有効化
クライアントのメインウィンドウを開き、サイドバーから「サブスクリプション」または「設定」を選びます。「追加」「インポート」またはプラスボタンをクリックし、「URLから追加」を選択します。名前の入力を求められた場合は、見分けやすい任意の名前を付けます。提供元から案内されたサブスクリプションURL全体を貼り付け、「確認」または「ダウンロード」をクリックしてください。URLの前後に空白が入っていないか、チャットアプリで途中が切れていないか、パラメーターがすべて含まれているかを確認します。Webサイトのログインページやアカウント管理画面のURLを、サブスクリプションURLと取り違えないようにしてください。
追加時にクライアントがファイルをダウンロードし、内容を解析します。成功すると、設定画面に新しいカードまたはリスト項目が表示されます。その設定をクリックして、現在使用する設定に指定してください。追加後に自動で有効になるクライアントもあれば、「使用」「有効化」などのボタンや選択マークを押す必要があるものもあります。リストに設定が表示されるのは保存されたことを示すだけで、コアがその設定を使用中とは限りません。プロキシ画面を開き、この設定のプロキシグループや接続先が表示されることを確認します。
ローカルファイルを使う場合は、同じ画面で「ファイルからインポート」を選び、拡張子が .yaml または .yml の設定ファイルを指定します。ファイルをコピーするクライアントもあれば、元ファイルを参照するものもあります。後から編集する場合は、クライアントの説明を確認してください。ファイルから読み込んでも、リモートで自動更新されるとは限りません。設定が外部ルールやプロバイダーを参照している場合は、初回読み込み時にネットワークからのダウンロードが必要になることがあります。ファイルがローカルにあるだけで、すべての依存データが利用できるとは判断しないでください。
形式エラーが表示された場合は、サブスクリプションがClashまたはmihomoに対応しているか確認します。エンコードされた文字列だけのもの、単独のプロトコルURL、別のコア向けJSONファイルは、YAML設定としてそのまま使えるとは限りません。まず提供元に対応形式を確認し、変換ツールを次々に試すのは避けてください。サブスクリプションURLからログイン画面、期限切れの案内、アクセスエラーページが返されることもあります。ダウンロードに成功しても、それらは有効な設定ではありません。クライアントのログでエラーの種類を確認できますが、ログを共有する前にURLのパラメーター、アカウント情報、サーバーの認証情報を必ず伏せてください。
ダウンロードに失敗した場合は、プロキシを有効にしていない状態でMacから通常のWebサイトにアクセスできるか確認し、もう一度更新します。追加が完了していないシステムプロキシを何度も有効にして、サブスクリプションのダウンロードを試すのは避けてください。まだ動作しないローカルポートに通信が向かう可能性があります。サブスクリプションが読み込まれ、プロキシグループが表示されたら次へ進みます。自動更新の間隔は後から設定できます。まずは手動での更新と有効化が正常に完了することを確認してください。形式とコアの詳しい違いはプロトコルガイドを参照してください。
2. ルールモードとプロキシグループを選択
「プロキシ」画面に切り替え、「モード」または「動作モード」を探して、初回は「ルール」を選びます。ルールモードでは、現在の設定に基づいてリクエストごとの接続方法が決まります。プロキシ経由、直接接続、接続拒否のいずれになるかはルール次第です。あらゆるサイトの用途を自動判定する機能ではなく、最終的な動作はサブスクリプションに含まれるルールによって異なります。画面に何も表示されない場合は、グローバルモードに切り替えて試すのではなく、前の手順に戻って現在の設定が有効か確認してください。
次にプロキシグループを確認します。設定には手動選択、自動選択、フォールバックなど、複数種類のグループが含まれる場合があります。グループ名は設定の作成者が決めるため、サブスクリプションごとに異なります。手動選択が必要なグループを開き、実際に使える接続先を選びます。グループ内で別のプロキシグループを参照している場合は、その選択状態も確認してください。自動選択グループは元の動作を維持し、すべてのグループを手動に変更する必要はありません。クライアントに接続テスト機能があれば切り分けに使えますが、テストに一度成功しても、すべてのサイトやプロトコルに接続できるとは限りません。
「プロキシグループ名」「グループ内の選択肢」「動作モード」を区別してください。「自動」という名前のグループが、現在のルールから参照されているとは限りません。特定の接続先を選んでも、すべての通信がその接続先を使うわけではありません。グループ内に DIRECT と表示される場合は通常、直接接続を意味します。REJECT は通常、接続拒否を意味し、どちらもリモートのプロキシサーバーではありません。通常の設定では、まずサブスクリプションの説明に従って既定の接続先グループを選び、接続履歴でリクエストの経路を確認してください。
「グローバル」は通常、コアに入った接続をグローバルポリシーで処理します。目的を明確にしたうえで短時間比較する場合に使えますが、Mac上のすべてのアプリを制御する機能ではありません。「ダイレクト」は通常、コアに入った接続を直接外部へ送りますが、macOSのシステムプロキシをオフにする設定ではありません。初回設定ですべてのモードを順に試す必要はありません。ルールモードのまま、現在の選択を把握しておきましょう。プロキシグループの参照関係については用語集を参照できます。ここでは、同じ手順で再現できる基本設定を完成させます。
3. コアを起動してシステムプロキシを有効化
設定とプロキシグループを選んだら、クライアントのホーム画面またはステータス欄でコアの稼働状況を確認します。アプリの起動時にコアが自動起動するクライアントもあれば、「起動」や「接続」をクリックする必要があるものもあります。ポートの競合や設定の読み込み失敗などが表示された場合は、システム通信を切り替える前にエラーを解決してください。メニューバーにアイコンが表示されているだけでは、コアがローカルのプロキシポートを正常に待ち受けているとは限りません。macOSのプロキシ設定を複数のアプリが上書きしないよう、プロキシを設定するほかのクライアントも一時停止します。
「設定 → 一般」または「設定 → ネットワーク」を開き、「システムプロキシを設定」を有効にします。同じ名前のスイッチがメニューバーのメニューにあるクライアントもあります。この操作により、macOSのシステムプロキシを使うアプリの通信がMac上のクライアントに送られ、コアがルールに従って処理します。macOSからヘルパーツールのインストールや許可を求められた場合は、要求元のアプリ名と用途を確認してから承認してください。許可に失敗した場合はクライアントの案内を確認し、理由が分からないままシステムパスワードを繰り返し入力しないでください。
初回の接続確認では「TUNモード」をオフにし、「LANからの接続を許可」も同時に有効にしないことをおすすめします。TUNモードは仮想ネットワークインターフェースやルーティング、追加の権限に関わります。「LANからの接続を許可」は、ほかのデバイスからMac上のプロキシへ接続するための機能です。どちらもMac上のブラウザーで基本動作を確認するために必要ありません。まずシステムプロキシを使ったシンプルな経路で確認してください。ターミナル、ゲーム、その他のアプリがシステムプロキシを使わない場合は、必要に応じて後からTUNを調べます。ネットワーク関連のスイッチを一度にすべて有効にする必要はありません。
ローカルポートは、クライアントに現在表示されている値を使います。混合ポートの例として 7890 がよく使われますが、クライアントや設定によって異なるため、例に合わせて無理に変更しないでください。システムプロキシの値は通常、クライアントが自動設定します。以前に手動設定した場合は、「システム設定 → ネットワーク → 使用中のネットワークサービス → 詳細 → プロキシ」で古いアドレスが残っていないか確認します。組織が管理するデバイスでプロキシの変更が制限されている場合は、管理ポリシーに従い、指定された設定を上書きしないでください。
有効にした後もクライアントは起動したままにします。メインウィンドウを閉じても画面が隠れるだけの場合がありますが、メニューバーに常駐するかどうかはクライアントの設定によります。「終了」を選ぶとコアが停止する場合があるため、区別してください。ここではターミナルのテストやブラウザー専用のプロキシ拡張機能を追加せず、システムプロキシに対応するブラウザーで次の手順に進みます。システムプロキシを使わないアプリも経由させたい場合は、基本動作の確認後にプロトコルガイドのネットワークとコアに関する説明を参照し、異なる通信経路を同時に切り分けないようにしてください。
4. 接続とルールの動作を確認
Safariなど、システムプロキシ設定を使うブラウザーを開き、新しいタブでこれまで正常に開けていたサイトにアクセスして、通常のネットワーク接続が保たれていることを確認します。その後、プロキシ経由の接続を確認したいサイトを開きます。クライアントのスイッチの色だけを見たり、サイトが開くかどうかだけで判断したりしないでください。ブラウザーのキャッシュが使われたり、サイト側で一時的な障害が起きたりする場合もあるため、実際のリクエストとクライアント側の処理記録の両方を確認します。
クライアントの「接続」画面を開いたまま、テストページを再読み込みし、対象のドメインまたはアドレスの接続が記録されるか確認します。ルール、プロキシグループの経路、接続先が表示される場合は、想定どおりか確認してください。直接接続するリクエストは直接接続され、プロキシが必要なリクエストは選択したプロキシグループを経由しているかを見ます。短時間で終わる接続はすぐに消えることがあるため、ログを確認するか、もう一度リクエストを送信してください。ログの詳細度はクライアントごとに異なります。ドメインの記録が詳しく表示されないからといって、リクエストがコアを通っていないとは限りません。
リクエストは記録されるのにサイトが開かない場合、通信はコアに届いている可能性があります。次に、選択した接続先が利用可能か、サブスクリプションが有効か、ルールによって接続が拒否されたり別のプロキシグループに割り当てられたりしていないかを確認します。まずは同じプロキシグループ内で接続先だけを切り替えるなど、変更する条件を一つに絞って再テストしてください。ポート、DNS、モード、サブスクリプションを同時に変更すると、どの変更が影響したか判断できません。設定全体を削除する必要もありません。既存の記録から原因を絞り込める場合があります。
ブラウザーのリクエストがまったく記録されない場合は、システムプロキシが有効か、ブラウザーに専用のプロキシ拡張機能や独自のプロキシ設定がないかを確認し、コアの稼働状況も調べます。システム設定に古いポートが残っていたり、別のクライアントがプロキシを上書きしたりすると、リクエストが現在のアプリに届かないことがあります。システムプロキシを一度オフにしてから再度有効にし、設定をクライアントに反映させてください。それでも解決しない場合は、「現在の設定 → コアの稼働状況 → ローカルポート → システムプロキシ」の順に確認します。よくある症状と対処法はヘルプセンターにまとめています。
ブラウザーは正常に使えるのにターミナルのコマンドが失敗しても、設定全体が無効とは限りません。多くのコマンドラインツールはmacOSのシステムプロキシを参照せず、独自のプロキシオプションや環境変数が必要です。対応するプロトコルもツールによって異なります。初回確認では、ブラウザーと接続履歴の結果が一致すれば十分です。ターミナルからの接続は別途設定してください。同様に、外部IPアドレスの確認で分かるのは、その確認リクエストの経路だけであり、すべてのアプリが同じ接続先を使っている証明にはなりません。確認が終わったらルールモードを維持し、次回の更新時に比較できるよう、現在有効な設定とプロキシグループを記録しておきます。
使用を終えるとき:プロキシをオフにしてネットワークを復旧
クライアントを終了する前に、メニューバーまたは設定画面で「システムプロキシ」をオフにします。TUNを後から有効にした場合は、そちらも先にオフにしてからクライアントを終了してください。停止したローカルポートへシステムの通信が送られるのを防げます。終了時に設定を自動復元する機能を備えたクライアントもありますが、初回は手動で復元されたことを確認するのがおすすめです。ウィンドウを閉じてもクライアントを常駐させる場合は、必要に応じてプロキシを有効のままにできます。そのたびにサブスクリプションを追加し直す必要はありません。
アプリが異常終了してWebサイトをすべて開けなくなった場合は、まずクライアントを再起動してシステムプロキシをオフにします。起動できない場合は、現在のネットワークサービスのプロキシ設定を開き、ローカルのループバックアドレスや古いポートが残っていないか確認します。該当クライアントが設定したもので、現在は不要だと確認できた項目だけを削除してください。仕事用デバイスに設定された組織のプロキシは、むやみに削除しないでください。通常のネットワーク接続を復旧してから、クライアントのログを確認して起動時の問題に対処します。最初からMac全体のネットワーク設定をリセットする必要はありません。
普段の利用で確認することは、サブスクリプションが更新されていること、必要なプロキシグループが選ばれていること、必要に応じてシステムプロキシを有効にすることの3点です。更新によってグループ名や既定の選択が変わることがあります。更新後に接続状況が変わった場合は、まずプロキシグループを確認してから、ほかの設定を見直してください。基本設定は以上です。プロトコルの選び方、コアの互換性、サブスクリプションの形式などの詳しい説明はプロトコルガイドをご覧ください。普段の閲覧のために、すべての詳細設定をあらかじめ変更する必要はありません。